こまぞうったら、策士なのだ。

木曜日のことなのだ。いつものように点滴に病院へ行ったこまぞう、またも旧知の恩人と再会し「かわいくなって〜」「まるまるして〜」「毛もつやつやねぇ〜」と褒めちぎられて、おやつにと差し出された鶏の水煮を「ふん」とお断りして、家に帰ってきた。
そしたらそしたら、全然ごはんを食べないの!
今週に入ってから、わざわざ家臣を呼んで甘えたり、お顔をすりすりしたかと思うとごろんとおなかを半分見せてころげたり、とってもフレンドリーになっていたのに、それもなし。で、どこか悪そうかというと、しれーっとした顔をして何事もないかのように座っておるだけ。それでもって、ごはんは頑として食べないのだ。

心配した家臣は金曜日、こまぞうを病院へ連れて行って、先生から見ても「どこも悪くなさそうな気がする」こまぞうの血液検査をしてもらった。そしたらそしたら…
「すっかり健康になっています。」
半年前、「あまり永くはないと思いますが…」と我が家へやってきた時は、腎臓が悪くて、脱水していて、貧血があって、「こまぞう、なんだかくちゃい(黒貴婦人)」だったのが、弱脱水以外はピカピカの正常値になっておったのだ。

念のため、点滴をもう一回とお薬の注射をしてもらって帰宅したこまぞう。その夜には、食欲も復活して、家臣にもぼるぼる甘えるいつも(いや、最近)のこまぞうに、すっかり元通りになった。いったい何がどうしたのやら、余にもさっぱりわからないのだ。

今朝も「にゃん」「にゃん」「にゃん」と家臣を呼びつけて、ダイニングテーブルの下でなでてもらって、ぶろぶろ言って、おなかを半分みせて転げるっていうのを3回行っていた。いつか家臣はテーブルの下で腰をぎくっとやると思うのだ。



きっと余が家臣のお布団に寝ているから焼きもちを焼いておるんだね!きっと、そうだ!

ふん!余が一番なんだからねぇ!